日本の苗字の数

名字の種類

日本人の名字の種類は30万種類以上あるといわれています。これは日本の名字研究の第一人者であり「日本苗字大辞典」の著者、系譜学の祖である太田亮氏や丹羽基二氏によるものです。 しかしながら近年様々な研究により、実際には10万種類前後しかないとも言われています。

ちなみに本サイトでは14万強種類の姓を把握しております。名字につきましては年に一度独自の調査により徐々に精査していく予定です。。

日本人の姓は増えているのか

30万種類以上あるといわれた1996年からすでに20年以上が経過しています。 近年言われている10万前後というのは、20年前の当初は実際に多くの姓が存在しており、現在に至るまでに減少しているのかもしれないとも考えられます。 とはいえ20万種類も減ったとは少し考えづらいですが。

それでは姓は増える傾向にあるのでしょうか、それとも減る傾向にあるのでしょうか?

日本人の姓が減る要因

日本人の名字が減る傾向にある最大の要因はやはり少子化でしょう。 少子化により一家一族に男子がいなければ、子孫はいなくなってしまいます。日本人の姓は約5000種類で人口の9割、約7000種類では人口の95%強を網羅することになるといわれています。 そのため実はごく小人数しかいない苗字の方が多いのです。 計算しやすく平均出生人数が1家族で約2人、男女半々の確率だとしても、女子しか生まれない確立は1/4になります。そのため1世帯しかいない苗字が1万種類あれば、1世代毎にやく2500種類の名字が無くなることになります。 実際にはもっともっと多い数の名字が無くなっていることが容易に想像できます。

日本人の姓が増える要因

減る理由はいくつか挙がりますが、増えるというケースはなかなか思いつきません。 普通に人生を送っていれば日本の名字が増えることは考えにくいといえます。 それでは増える要因はないのでしょうか? 実は新たな苗字は毎年生まれることがあります。それは帰化です。 外国の方が日本人になる際、日本名を付けることができます。その際日本には存在しない苗字を付けることも可能なのです。 日本国籍への帰化人数は毎年10,000人前後います。このうち中国人や韓国人は過去に帰化した人も多く、また中国も韓国も姓がそれほど多い国ではありません。 そのためそれ以外の帰化者の数が日本人姓の増加には重要になります。この数は帰化人数の1割強しかありませんが、西欧諸国における日本ブームの高まりもありその数は近年増える傾向にあります。


世界で一番苗字が多い国

日本の名字の種類は数え方によっても異なる

他の国と異なり、日本語には漢字とその読み方という区別があります。 また漢字は同じ字であって複数の書き方が存在したり、読みが違かったりするためどう数えるかで、以下のように大きく変わります。
No漢字字体読み種類
(1)区別区別区別約30万種
(2)区別区別約10万種
(3)区別約6万種
(4)区別約5万種

表の見方

漢字:漢字が違う名字を別の種類として区別するかしないか。

例)伊藤と伊東、大田と多田、小島と古島など

字体:字体の違う漢字を使っている名字を別の種類として区別するかしないか。

例)斉藤と斎藤、渡邊と渡辺、小島と小嶋など

読み:漢字は同じだが読み方が異なる名字を区別するかしないか。

例)吉川:よしかわ,きっかわ、竹内:たけうち,たけのうち、高田:たかた,たかだ

(1)漢字、字体、読み方を区別すると30万種類

全ての違いを区別していくと名字は30万種類を超えると考えられています。名字研究で最も権威のある丹羽基二著の「日本苗字大辞典」がこの方式を採用しています。 また30万種類と言っている多くの著作、Webサイトなどはこの方式を採用していると思われます。
名字はその家計の歴史を表しており、漢字の違いはもちろん、記述方法や読み方さえも、元の名字から変わったこと自体もその名字・家系の「歴史」であるとも言えます。 そうした一つ一つの歴史を丁寧に考慮した考え方です。

(2)漢字、字体を区別すると11万種類

読み方の違いを考慮しないという考え方です。本サイトはこの方式を主に採用しています。 漢字の字体が同じ場合基本的に由来が同じことが多く、長い歴史の中で読み方が変わっていったと考えられます。もちろんそうでない場合もありますが、必要最低限の煩雑さを避けるためにもこの方式は実用的と言えます。

(3)漢字のみを区別すると6万種類

字体の違いと旧字体と新字体、異字体や俗字体といったのように、同じ意味として使われている字であるにもかかわらず別の表記方法がある字の事です。 「斎」や「島」のように多いものでは4種類以上も事態の違いが確認されている字もあります。
1964年日本初の日本人苗字ランキングである「佐久間ランキング」はこの方式を採用している。

(4)読み方のみを区別すると5万種類

読み方のみの違いを考慮した場合です。この字方式はあまり採用されていませんが、過去に第一生命のランキングで採用されていたようです。
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